JRバス関東:西那須野駅~塩原温泉バスターミナル

JR東北本線 西那須野駅前から、塩原温泉郷へ向かう。

塩原温泉バスターミナル
塩原温泉バスターミナル。(2018/12)

16:20 西那須野駅発 塩原温泉BT行き

2018年12月の休日、16:06に西那須野駅で黒磯行き電車を降りる。ここから塩原温泉へ向かうバスが出ている。JTB時刻表にも載っており、塩原本線の名前がある。この塩原本線は、一日15往復の頻発運転を行っているが、山へ行く以上ローカル線には違いない。実際、那須塩原市観光局の公式サイトには、ローカルバスと紹介してある。西那須野はすでに夕暮れ時で、寒い。駅前のバス停に行くと、すでに客が一人待っていた。段々人が集まってくる。

発車時刻の16:20が近くなり、塩原行きの空のバスがやってきた。日中は、新幹線が停まる那須塩原始発のバスが、西那須野駅を経由して塩原温泉へ向かう。しかし夕方になると、車庫のある西那須野駅が始発になる。バス正面の行先には、温泉マークが表示されていた。バスはいわゆるトップドアの車両で、出入口が先頭に一つしかない。車内には4列シートがずらりと並んでいる。観光地に行く気分になる。

西那須野支店
車庫(西那須野支店)は、駅前にある。(2019/03)

バスに乗りこみ、まずは塩原渓谷フリーきっぷ(1650円)を購入する旨を運転手に伝えた。この切符を使えば、西那須野駅(那須塩原駅)と塩原温泉BTの間を往復するだけでも、正規料金より安くなる。運転手は丁寧に日付を書いて、その切符を渡してくれた。裏には路線図が載っている。

16:20、バスは10人弱の客を乗せて出発。駅周辺で次々と降りて、気づいた時には半分以下になった。バスはひたすら西へ進む。市街地を抜けると、まっすぐの道が続く。右に千本松牧場が見える。そして愛宕山口バス停を過ぎると、山道が始まった。急坂と急カーブが連続する。途中トンネルもある。見どころが多くて、退屈しなかった。もっとも、塩原温泉郷が近づいた頃には、ほとんど夜になった。道に沿った箒川の流れが、ときどき白く見えるだけである。真っ暗で、ヘッドライトだけが頼りになる。17:05ごろ、塩原温泉BTに到着。バスターミナルは、立派な屋根が付いたものだった。計3名の客が下車。

夜の塩原温泉バスターミナル
夜の塩原温泉バスターミナル。(2018/12)

17:20 塩原温泉BT発 西那須野駅行き

客を下したバスはすぐに発車して、バスターミナルの裏で向きを変えて戻ってきた。このバスは、折り返し17:20発の西那須野行きになる。温泉帰りらしい客が一人、乗り込んだ。

このバスターミナルからは、さらに西へ進んで野岩鉄道の駅に向かうバスが出ている。しかし最終便はすでに発車。通りを挟んだ向かいの建物にも、灯りは無い。車も少ない。ぽつんと一台、バスが待っている。随分静かなところに来たと思う。日が沈んで、ますます寒くなってきた。誰もいない待合室が暖かい。

発車時刻が近づいてきて、運転手が休憩から戻ってきた。自分もバスに乗車。そしてバスターミナルに滞在すること15分、バスは改めて出発した。今度は駅に向かうので、行先には電車の絵が表示されている。このとき自分を含めて客は2人。後は帰るのみ、山道が終わると、安心したのか寝てしまった。

18時過ぎ、西那須野に到着、バスを降りる。先ほど日付を書いてもらったばかりのフリーきっぷは、惜しいが運転手に返す。他2人の客も降りて、バスはそばの車庫に引き上げていった。この後は18:19西那須野発の宇都宮行きで帰る。電車のホームは、バスと違って少し賑やかだった。

夜の塩原温泉バスターミナル待合室
夜の塩原温泉バスターミナル待合室。(2018/12)

公開日:2019年04月25日

更新日:2019年04月27日

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